キナリ家旦那が人生で最も迷い、決断した事を書きたいと思います。
この記事を書く時、気楽に「迷い」と「決断」をテーマに書いてみよう!と思ってましたが、書き始めると本気になっていました。
私の人生でのターニングポイントになった『転職』についてです。
正直、転職を後悔したことがあります。
今でも後悔することがあります(笑)
ただ、転職するにはそれなりの理由があり、得るものと失うものがあります。
転職するまでは気づかなかったことや、気づいていたけど想像していたよりも大事だったことを転職して失う事で知りました。
失敗に感じる事もありますが、転職した事で自身の事を知ることができる良い機会でした。
転職に際し、思い悩んだ時に様々な記事を読みました。
検索ワードは「転職 後悔」「転職 良かったこと」「転職 大事なこと」など
ですが、私が感じた事を綴ったものには出会えていなかったと思います。
今、悩んでる方に向けて私の経験が参考になればと思います。
1.なぜ、転職を考えたか?
ズバリ、家族との時間を大事にしたいので!
私はメーカーで研究の仕事をしており、以前勤めていた会社は入社以来、長時間労働が続き休日出勤も多い状況でした。
仕事自体はとてもやりがいがあり、また、職場のメンバーにも恵まれていたことから大変ながらも日々楽しく過ごしていました。
妻もまた、外資系コンサルOLという事もあり海外と仕事するため時差の関係による早朝の打ち合わせや終電を超えてのタクシー帰宅も多い状況でした。
平日は会話する時間が少なかったものの、お互いの頑張る姿を見て励まされて刺激しあいそれはそれで充実した生活を送っていました。
ある日、妻が妊娠してこのままの生活でいいのだろうか?
という疑問が浮かぶようになりました。
毎日深夜に帰る私、妻も復帰して共働きの生活、地方出身者同士ゆえ何かあった時に身近に頼れる環境がないこと、、
近年はダイバーシティが求められ、時短勤務や夫の育休など会社としても推奨している企業が増えています。私の以前の職場では実際に男性の育休取得をした人も何人かいたので取得しやすい雰囲気ではある方だと思います。
しかし、復帰後は以前通りの長時間勤務であり子供と過ごす時間がないことがほとんど。
私の幼少期は両親が多忙でしたが、祖父母が面倒を見てくれていました。
また、同年代の従兄も近くにいたため、寂しい思いをしたことはありませんでした。
それに比べて近い将来、我が子の平日は毎日夜まで一人でお留守番。ご飯は電子レンジでチン。そのような構図が容易に想像できました。
明るいうちの帰宅は難しいですが、せめて一緒に晩御飯を食べ、その日の出来事を話し合う事で子供と接する時間を持ちたいと思いました。
地元を離れたところで暮らすことは親の都合であり、産まれた子供が選択した事ではありません。なのでせめて、子供に寄り添える環境を作ってあげたいと思いました。
育児時短についても考えましたが毎日深夜まで頑張っているチームメンバーを横目に早めに退社することが当時の自分にはできませんでした。
また、以前の勤め先の業界は斜陽産業であったため定年を迎える30年後の未来が想像できませんでした。そのため、年齢、転職市場の状況を考えて今のタイミングしかないと思い転職活動を行いました。
2.転職活動について
私が転職活動で重要視したことは以下の3つ
・業界の将来性
・残業時間の低減
・転勤の有無
私は何かに興味を持つという事があまりなく、やりたい仕事や興味のある事などわからない状態でした。
そのため、今までは感情で物事を選ばず、条件や数値を見て判断してきました。
今回の転職もこれまで通り、条件の良いところは?という視点で行いました。
その結果、上記3つを併せ持つ企業に内定をいただくことができました。
一般的には「転職に成功した」というケースだと思います。
3.転職内定承諾書送付時の迷いと決断
内定通知書が届いたら一週間以内に内定承諾書を送らなければいけませんでした。
この一週間が地獄のような迷いの日々です。
なぜなら、前職はメンバーに恵まれており、大変ながらもやりがいを感じていた環境を捨てるかどうかの決断だからです。
職場のメンバーとは公私ともに付き合いがあり、互いに信頼感があったため風通しがとてもよかったです。そのような環境であったため、困難なプロジェクトをやりきった時はチームとしての達成感がありました。また、上司が期待してくれていたこともあり、これ以上の環境は望めないと思いました。
決断するにあたり、今の職場での将来像、転職後の将来像、転職前後での環境を考えました。
最終的な決め手は、今が良い職場環境だとしても「部署の再編などで、いつまでも同じ環境で仕事ができるとは限らない」という事、家族の環境は「自分が作らなければいけない」という事。
結果、 私は転職を決断しました。
4.転職後の生活
転職後の生活は前職とは正反対になりました。
・夕飯はお家で食べてます
・家族と触れ合う時間が増えました
・業界としての不安がなくなりました
そのかわり、
・研究業務が少ない
・本業の研究業務に専念しにくい社内のシステム
転職したての頃は、慣れていた以前の職場と不慣れな新職場を無意識に比べてしまいます。会社が違えば文化が違い、資料の書き方一つでも前職での書き方ではよく注意されていました。
私にとって最も辛かったのが「気難しい上司によるピリついた職場」でした。
前職ではとても恵まれていた事に改めて気づきました。
5.転職して気づいた自身の事
私は、研究職が好きではありませんでした。
むしろ、向いていないと思っていたため転職活動の際は別職種も探したほどです。
研究業務が少なくなった今、ふつふつと研究をやりたいと思うようになりました。
向いていないと思っていただけで、試行錯誤して自身の手で生み出すという事が実は好きだった事に気付きました。
また、私にとって仕事とは何をするか?も大事ですが、誰とするか?がとても大事だった事に気付きました。仕事の難しさは前職の方がありましたが、仲間と解決していくことはとても楽しかったです。
今までは感情で物事を選ばず、条件や数値を見て判断してきた私にとって、仕事とは自己表現の場であり大事な時間であったことを知りました。
6.転職は失敗か?
家族を持つ夫として父としては成功だったと思います。
毎日、起きている子供と触れ合うことで日々の成長を感じることができます。
また、妻とも子育てについてたくさんお話ができます。
サラリーマンとしての私は失敗かもしれません。
前職の方が楽しく働いていました。
ただ、転職をして視野がひろがった事は仕事人としての私を成長させてくれたと思います。ピリついた職場という事もあり、自身で解決する幅が広がったように思います。
また、会社でのスキルを身に着けるという視点から、会社を出ても生きていけるスキルの必要性を感じ、いろいろな勉強を始めました。
人生のうち長い時間を仕事をして過ごします。
今のように失敗したと思い続けて仕事をするのは人生にとって大きな損だと思います。
現時点では選択した道が正しいのかはわかりません。
これから、正しいと思えるように仕事の時間を充実したものに変えていきたいと思います。
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